消え去りし楽園 本

　TRPGダブルクロスの、いつもの現代日本ステージとは異なる平安京・MMORPGをステージとした追加データリプレイ。著、矢野俊策・稲葉義明/F.E.A.R.。富士見書房ドラゴンブックス発行。「ダブルクロス・リプレイ・ヴァリアント」シリーズ。

　私がよく遊ぶTRPGの追加ステージリプレイです。この本には2作が収録されており、一編は平安京が舞台の物の怪退治モノ。そしてもう一編は、MMORPGを舞台とし、現実へ帰るために闘うゲーマーたちの物語。

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　まずは平安京。かなり面白かったです！　レネゲイドウィルスと怪異との関連付けが非常にうまく、なるほどな～と思いました。関連付けがうまかったのは、リプレイの「トワイライト」シリーズもそうでしたけどね。
　それに、GMはじめ参加プレイヤーの博識なこと…。よくそんなこと知ってるなぁ、というところまでさりげなく出して、うまく演出してました。とてもスタイリッシュで、だけど古風で格好良いんだけど、プレイヤーさんが上手過ぎると「自分たちには無理だ」感が生まれてしまう気がする（苦笑）。
　しかしまぁ、これで大江山の鬼や金太郎とかやってみたいなぁ。とは思った。

　そしてMMORPGモノ。これは…どうしても、ネットゲームを知っている人の「用語」のようなものが多く出て、何か内輪ウケの雰囲気が否めませんでした。自分は知ってるからいいけど、だからこそ知らない人がどう思うかが気になるというか。
　やってみたいな、とは思うけど、やっぱりネットゲーム知らない人とやるとすると独りよがりになってしまいそうで、バランスが危うい気がします。
　エフェクトの表現とか「なるほどDX2でもファンタジーできるのか」とは思ったけど、わざわざDX2でやることか？と疑問が残らざるを得ないというのが正直なところ。
　んー。リプレイは面白いんですけどね（笑）。